評価質問のワーディング・集計(2)

前回は、評価質問のタイプ、ワーディングについてご説明しましたが、今回は評価質問の集計方法について簡単にご紹介したいと思います。通常、評価質問では統計値として、平均値、Top 2 boxes、Bottom 2 boxesなどを算出します。

例えば、下記のような5段階尺度の場合、
5.非常によい
4.ややよい
3.どちらともいえない
2.あまりよくない
1.全くよくない

平均値は1~5の平均。「よい」評価のほうを大きい数字にします。質問票の段階から5→1の順序にしておくと集計の際、間違いがありません。このような質問が複数ある場合は、順序を統一しておくことが大事です。

Top 2 boxesとは、「5.非常によい」と「4.ややよい」の%を合わせた数字です。2項目を好意的評価としてまとめて見ることで、傾向がはっきり見えてくることもあります。7段階評価の場合はTop 3 boxesとすることもあります。

Bottom 2 boxesとは、もうおわかりの通り「2.あまりよくない」と「1.全くよくない」の非好意的評価をまとめたものです。
この他にも7段階評価のときなどにMiddle 3 boxesとして真中の中立的意見をまとめることも稀にあります。

経験的に5段階尺度の平均値をクロス集計分析しても、それほど有意な差が出ることはあまりなくても、top2やbottom2で差が出ることもあります。なぜなら3の中立評価をする人が常にある程度の割合でおり、その影響で全体の平均値では中々差が出にくいのです。Top2やbottom2では中立評価を排除しますのでその影響を受けないからです。
参考記事:
評価質問のワーディング・集計(1)
有意差検定の解説