どうしてもQuantumで

「どうしてもQuantum(カンタム)で集計したい」とお問い合わせ頂くことがたまにあります。このQuantumという集計ソフトは大手調査会社なら必携の(おそらく)最強の集計ソフトのひとつでしょう。値段も3ケタと高価です。SPSS社から購入可能ですが通常はリース販売です。(追加:2009年にIBMに買収されIBM社の製品となっています)DOS上(の真っ黒な画面)で動くのでWindows上などで動くソフトに慣れた方はちょっと戸惑うかもしれません。弊社でも一時導入を検討しましたが、弊社サービスの概要でもご説明している通り、ほぼ同レベルのアウトプットが可能な別ソフトを導入していますので、需要と費用対効果を考慮して現在は導入を見合わせています。

ではなぜQuantumでないとダメなのか。ひとつにはエンドクライアントさんがQuanvertファイルでの納品を希望されている場合で、これは唯一Quantumでないと出力できないものです。このQuanvertとはエンドユーザーが自由にクロス集計などできるものです。(最近のネット調査会社でも、独自にデータを集計しないでもウェブ上(あるいはローカル環境)である程度自由にクロスできる機能が充実してきていますが、その発展形のようなものと言えます)特にエンドクライアントが海外の場合に多いケースです(Quantum,Quanvertともに英語で操作します)。

もうひとつの主な理由は、クロス軸の総当りで有意差検定が可能な点にあります。これは弊社が使用しているWinCrossという海外の集計ソフトでも問題なく可能なのです。ただし、実際にはそのあたりをご説明しても、往々にして「あーそうですか、、今回はエンドクラインアントがどうしてもと言うもので。。また機会がありましたらぜひお願いします!」となるのです。。
海外にはこのWinCross以外にも本格的な使用に耐えうる中間価格層(2ケタ程度)の集計ソフトが充実していますが、国内では色々探しましたが数える程度です。この価格帯のソフトに対する需要は小さくないと思うのですが。。